ホリエモンの「すべての教育は『洗脳』である」を読んだ

すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)を読んだ。

投資型の学びに我慢は不要。貯金の本質は我慢である。そして99%の我慢は、ただの思考停止にすぎない。一方、投資の本質は先読みだ。自分が何を求め、どんな社会でどう生きたいのか考え抜くことが求められる。本当の学びにふみ出し、本当の自己投資をするためには、まず学校教育の洗脳を解かなければならない。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

学校とは巨大な洗脳機関だというホリエモンの主張が書かれている本で、過激なタイトルだけど、決しておどろおどろしい内容ではない。

学校制度の基礎は産業革命期のイギリスで生まれた

19世紀にイギリスで起こった産業革命。

当時の庶民はこの革命によって「大量生産を目的とする工場で労働して報酬をもらう」という新しい働き方を得る。

工場を作る資本家は多くの労働者を集めて効率よく働かせることが課題となるが、これが現代の「会社」的な世界観のはじまりとなり、学校は「労働者である子どもを保護すること」「望ましい工場労働者を育てる」役割を担った。

つまり学校はもともと、子どもという「原材料」を使って、「産業社会に適応した大人」を大量生産する「工場」の一つだったのである。

 (引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

インターネットが普及し、「産業革命」並みのインパクトのイノベーションが起きている現代。

旧式の価値観や教育が今後通用しなくなりつつあるのはわかる。

フィクションを共有する

明治時代に日本が一気にのし上がれたのは、「国民国家」というフィクションの創作に成功したからに他ならないというホリエモン。

そしてこのフィクションを共有できる人間を仲間と呼ぶのであれば、国家というフィクションは百害あって一利なしと語っている。

なぜならこのフィクションこそが多くの戦争の要因で、差別の温床だから。

時代に合った良質なフィクションは、人々に「居場所」を提供してくれる。かつてはそれが、「国家」「企業」「学校」だったのかもしれない。人々は、自分がその共同体の一員だと信じることで、自分の居場所を実感し、アイデンティティを育むことができた。しかし、インターネットによって国家の壁が取り払われた現在、人々の居場所はもっと違うところにある。人種の壁、国境の壁、年齢の壁。あらゆる壁を越えて、人はそれぞれの居場所を自在に作ることができる。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

言いたいことはわかるのだけど、人種や国の壁を越えるって難しいよね。

人間は本能的に差別をする生き物だと私は思うのだけど、国を越えて自分の居場所を作るっていうのは、そうそう容易いことではない。

移民大国のアメリカだって疲弊して内向きになってるし、日本以外の世界は「宗教」というフィクションが特に大きいので、全人種みんな仲良く同じ領土で暮らせるのかは懐疑的な私。

(グローバルで活躍しようと思う人は、こんなことではたじろがないだろうけど)

G人材とL人材

国民国家(N)という幻想が崩壊する。それは別に、世界中の人間がいきなり「地球人」として新しい枠組みの中で生きるようになる、という意味ではない。今後人々は、生まれた国や地域に関係なく、生き方、考え方、働き方の面において大きく二つの方向に分かれていくだろう。一つは、世界規模ー"グローバル"を行動規範とする「G人材」。そしてもう一つは、地元ー"ローカル"に根づく「L人材」である。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

この本でホリエモンが「G人材」と「L人材」の違いについて表にまとめてあるのだけど、私の場合G要素が少し多かった。

ちなみに「G人材」と「L人材」を分けているのは富の量でも幸福度でもなく、価値観で生き方の問題とのことで、興味のある人はぜひ読んでみてほしい。

私は会社(組織)から離れたことで、Lの要素が薄れた。

仮想敵がいないと生きられないN人材

GにもLにも行けなかった人は、N人材になる。ここまでの主張からお分かりのように、僕がもっとも勧めたくないルートだ。N人材は、「国家」を生きる人材だ。グローバルな価値観を受け入れられず、さりとてローカルで穏やかに過ごすふんぎりもつかなかった人たち。つまり、時代の変化についていくことができなかった人たちである。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

「国家VS国家」という対立軸が自分たちの生活を脅かすと思っているのは、「国家」というファンタジーを強く信奉するからだというホリエモン。

グローバル化が進む現代でいつしか「仮想敵」を作り上げ、「敵と戦う」ことを生きる目的にしまっているので、「敵なんていないよ」と言っても聞く耳を持たないとのこと。

私は日本が好きだし、海外に行くようになって、尚のこと日本は良い国だと思うようになった。

これは明治以降の人たちが頑張って今の日本を作り上げてくれたおかげだと思う。

戦時中は、多くの新聞社が権力に迎合して戦争賛美の方向に流れ、それに煽られた民衆の多くも、やはりその雰囲気に飲まれていった。社会を悪しき方向に押し遣るのは、いつでもこうした「雰囲気に飲まれる」人たちなのだ。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

自分のイデオロギーがなんであれ、グローバリゼーションが進行していくのは止められないのは事実。

ホリエモンがいうように、雰囲気に飲まれないように気をつけないとね。

没頭する

学びとは「没頭」であると語るホリエモン。

これは以前読んだ『ゼローなにもない自分に小さなイチを足していく』でも語られていたテーマ。

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禁止という低コストな集団教育は、没頭できず、自分の欲望に忠実になれず、我慢が大好きな労働者を育てるためには実に効果的なのである。(中略)あなたが自分にかけているブレーキも、大部分は学校時代に浴びせかけられた数多の禁止令でできている。今からでも決して遅くはない。「~してはいけない」という禁止の言葉が頭をよぎったら全力で抵抗しよう。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

学生時代の私は、周りの大人たちの禁止に無気力でしか抵抗できなかったけど、今考えると、周りがなんと言おうと、やりたいと思ったことは結果なんて気にせず試してみればよかったと思う。

今更言っても遅いので、気づいたことは今からやり直そう。

用意されたレールを飛び出し、未知の世界へと突き進む。それが本当の「学び」の始まりだ。だから、「先の方にレールが見えない」状況は、自分の選択が正しかったことの証と言える。そもそも、「仕事につながる趣味」などこの世界には存在しない。誰かが自分の没頭の中からつかみだしたものが、仕事になったり、お金になったりするだけなのである。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

時価総額の低いタグは無視する

よく言うことだが、今僕が15歳だったら、高校にも大学にも行かない。インターネットを使って勉強し、友達を作り、さっさと起業したはずだ。なぜみんながそうしないのかと言えば、ただただ「上の世代が押し付けてくる常識を鵜呑みにしているから」でしかない。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

私が今15歳だったら、大学は目指さないかな。

本をたくさん読んで、アウトプットする。

あとはバイトOKな高校に行ってお金を貯めて海外へ行く。

経済、金融、歴史、地政学、投資について独学して、会社(組織)に所属しなくても生きていける術を身につけておく。

(ま、今やってることなんだけど(笑))

自分に子どもがいたら、好きなようにさせてあげたいけど、一度は日本を出て外(海外)の世界を見てきてほしいとは思うだろうな。

会社はいますぐ辞められる

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以前『99%の会社はいらない』を読んだとき、かなりスカッとした。

なぜそれほどまでに我慢してしまうのか。理由ははっきりしている。親から、学校から、そして社会全体からの、絶え間ない「脅迫」のせいだ。彼らは口を揃えて、「会社を(学校を)辞めたら大変なことになる」と人を脅す。「学校に行けなくなったら、もうまっとうな仕事には就けない」とか、「一つの会社に居続ければ昇進の可能性があるけど、転職したらそれがフイになる」などと言ってはなんとかその組織にしがみつかせようとする。不安を煽る脅迫型の説得は、新興宗教やマルチビジネスでもよく使われる、心理操作の常套手段だ。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

私は前の会社を辞めるとき、直属の上司に「もっと地に足をつけて生きろ」という嫌味を言われ、役員には「もう少しいれば昇進できるのにもったいない」などと言われたけど、辞めた後悔は全くない(笑)

ヨガのインストラクターをやっている友人に聞くと、ヨガを習いに来ている30代の女性で会社を辞めようか迷って相談してくる人が多いんだとか。

一様に「給料はあげられないけどあなたのことは評価している」だの「あなたに辞められると会社が大変なことになる」と言われて踏みとどまっている人が多いんだとか。

冷静になると、会社はおかしなこと言ってるってわかるけど、疲れていたらその判断もできなくなるんだよね。

会社なんて気軽に辞めればいい。これだけは、何度でも繰り返し主張していきたいと思っている。なぜなら、これができなくて精神を病んだり、自殺をはかったりするビジネスパーソンがあまりにも多いからだ。何度言っても言いすぎることはないだろう。厚生労働省の統計データを見ると、2012年から2016年の間に、29歳以下のグループにおいて、仕事が原因の自殺が45%も増加している。また、精神障害の労災請求件数も、2015年3月末時点で過去最高を記録しているという。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

インターネットの登場で市場はすべての人の前に開かれている。

個人が簡単に仕事を始められる時代で、是が非でも会社という組織に属す理由はないと語るホリエモン。

合わない組織に身に置いて健康を害するくらいなら、無職になって出直すほうがよっぽど将来性は高いだろうといっている。

「やりたいこと」「やりたくないこと」という二つの区分を持つ

人生の30%を仕事に、30%を趣味に、30%を家庭に費やす。そんな、エネルギーの割り振りをいつも考えているような人生が、果たして本当に楽しいのだろうか。僕はこんな分け方より、「やりたいこと」「やりたくないこと」という二つの区分を持つことの方を強く勧める。この二択なら迷うまでもない。やりたいことに全力を投入すればいい。

(引用すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書) 

「やりたいこと」がわからないと焦っている人は、とりあえず「やりたくないこと」を止めてみたらどうだろう?

私の場合、「やりたくないこと」をどんどん止めたら、「やりたいこと」が残って、今はそれを粛々とやっている。

不満がなくなったから、イライラがなくなって人生楽しくなりましたw

 

ホリエモンの本は合理的でいつもおもしろい。