世界史で学べ! 地政学を読んだ。
私が地政学に惹かれるのは、「現実主義(リアリズム)」の立場をとっているところだ。
(世界史は、正義の実現と見る「理想主義」。)
地政学(ジオポリティクス)は、リアリズムの一つです。国家間の対立を、地理的条件から説明するものです。国境を接していれば、領土紛争や移民問題が必ず発生する。だから隣国同士は潜在的な敵だ、という考え方です。
先日、韓国が北朝鮮に8億円の人道支援を行うという報道が出た。
(国際社会の反発を恐れ、文在寅(ムン・ジェイン)政権は支援を行う時期は未定としている。)
この報道を聞いた時、非常に腹が立ったが、韓国は以前もこのような太陽政策(※1)を行っている。
※1 韓国は1997年のアジア通貨危機の際、ウォンが暴落。国際通貨基金(IMF)に緊急融資を求めた。IMFの条件は「韓国経済の構造改革」で、それにより旧来の財閥は解体。公的企業は民営化され、外資は韓国の銀行・企業を買収。不採算分野は切り捨てられ、失業者が多数出た。この結果、金大中・廬武鉉の反米親北政権が成立。北朝鮮という旅人のコート(核兵器)を脱がせるには、北風(経済制裁)より太陽(経済支援)が有効だとして実行。このとき支援した資金が、新たなミサイル開発につながった。
文在寅は反米・反日思想の持ち主で、「アメリカの敵である北朝鮮は自国の味方」という考え方を持っている。
(歴史はくりかえす。)
そして、前々から疑問に感じていた朝鮮人の気性と自己主張の激しさも、この本を読んでその理由がわかった。
常に強者と結ぶことで生き残ってきた韓国人の国民性がこれに共鳴しているのです。韓国の反日は、中国に見てもらうためのポーズです。「もうアメリカが守ってくれないのならば、中国に寝返ろう」、「中国のご機嫌をとるためには、歴史問題で日本を叩こう」となったわけです。
(彼らの歴史を振り返ると、中国に守ってもらえなければ、恥じらいもなくアメリカに寝返るんだろうな。)
北朝鮮は中国とロシアの後ろ盾が常にあると思っていたが、そうともかぎらないようだ。
米中・米ソの接近は北朝鮮から見れば「中ソの裏切り」であり、自主防衛のためには核武装はやむなし、と判断したのです。つまり北朝鮮の核ミサイルは、米国・日本のみならず中国やロシアにも向けられているのです。(中略)経済破綻のため中国資本を受け入れた金正日でさえ、息子の金正恩への遺訓で、「中国は歴史的にわが国を最も苦しめた国」、「現在は我々と近いが、将来は最も警戒すべき国」と言い残しています。(中略)「北朝鮮=敵」、「韓国=味方」、という冷戦思想が全く通用しなくなってきたのも事実です。「どちらも敵にも味方にもなりうる」と想定した上で、日本は半島に関与していくべきでしょう。
市場は北朝鮮の有事の報道には耐性も出て、投資家も以前に比べ冷静だ。
(前回の日本へのミサイル発射実験では、なぜか発射前に急に円高になるという怪しい動きもあったようだが、最近は日経平均が大きく動くことはない。)
私も以前に比べ、トランプ大統領と金正恩の威嚇口撃やミサイル実験の報道には慣れてしまい、「実際は撃たないでしょ」と思う自分もいる。
とは言え、油断は禁物だ。
広島の原爆投下の時、何度も空襲警報がなって、みんながまたか~みたいな認識になって油断した頃にドカンときたっていう話を聞いて、ミサイルもまたか~って思っちゃいけないとわかってはいるつもりでも、私も含め日本人は平和慣れしてどこか他人事だと思う。
— はち (@hachi1004) 2017年9月14日