槇村さとるさんの描く女性は綺麗で好き。
槇村さんの漫画は読んだことはないのだけど、エッセイは何冊も読んでいる。
今回読んだ50代は悩み多きお年頃も、表紙の女性の横顔が美しい。
すべてを受け入れ、自分らしく生きたいと願う女性たちへ。
体型の変化、ポスト更年期、大切な人との別れなど、女性にとって50代には、受け止めなければならない悩ましいことがたくさん起こる。だけど、それらは歳を重ねれば当然のこと……。仕事にプライベートに、いつも全力投球の漫画家・槇村さとるが、50代の日々をユーモラスに綴る。
以前群ようこさんのぬるい生活 (朝日文庫)を読んだ時も思ったのだけど、来年40歳になる私は、受け入れる生き方に少しずつシフトしている。
平均寿命が80歳を超える日本で(もちろん自分が80歳まで生きれる保証などないのだけど)、40代は人生の折り返し地点に差し掛かる年代だ。
私が年を重ねて一番良かったと思うのは、見た目の若さを失う代わりに、いろいろなことを受け入れようと思えるようになったことだ。
『受け入れる』とは、どこか『諦める』のようにも聞こえるが、『受け入れる』って楽だ。
(こんなに楽ならもっと早く受け入れて生きれば良かった。)
「絶対こうでなくてはいけない」「こうあるべきだ」などと頭でっかちだった昔の私は、友人に「どうしてそんなに頑張るのか」「頑張り過ぎ」と心配されるほど、いろんなことに焦って空回りの努力をしていた。
(友人は心配し過ぎて、私の親にまで電話をしていたw)
当時の私は世の中が煽る常識や不安に応えれば、幸せになれると思っていた。
幸せになりたいとシャカリキに頑張っていた私は、結局のところ何をすれば自分が幸せになれるかわかっていなかった。
ただ穏やかな日々を送りたい。
これが私の望む幸せだった。
世間ではなく、自分の基準で生きるのだ。
初恋の人はスナフキン。
本来自由に身軽に生きることが理想の女なのだ。
『受け入れる』イコール『身の丈に合わせて生きる』、それで落ち着いて穏やかに過ごせる。
見栄を張る必要も、自分を大きく見せて評価してもらおうと思う必要もないのだ。
そんなことに気づくのに、この歳までかかってしまった。
中高年の生活の処方箋は、余計なことは考えない。これにつきる‼