この世とあの世の境目のような場所

AmazonプライムPrime Japan 日本の心に出会うを見た。

 寿司、日本酒、日本刀などの日本が誇る文化・伝統から、デザイン、ファッション、現代建築など、今の日本を彩るアイテムまで、テーマをとことん掘り下げる徹底した取材と、4Kならではの上質な映像美で、深く真摯に「日本のこころ」を追求していく至福のノンフィクションを展開させます。

今回は『神社』の特集を見たのだけど、映像が美して素晴らしかった。

私は寒さと人混みが苦手で、もう何年も正月は初詣に行っていない。

しかし神社とお寺は好きで、東京に住んでいた頃は明治神宮や増上寺などによくお詣りに出かけた。

あとは引っ越しをして住む町が変わるたび、その場所にある神社かお寺に訪れ、神様と仏様に「これからよろしくお願いします。」と挨拶をした。

心に残る東寺

京都に毎年訪れていた頃は、大小関わらずたくさんのお寺や神社を巡った。

その中でも一番心に残っているのが、京都駅から歩いて15分程の場所に位置する東寺だ。

私は数年前の暑い夏に母と訪れた。

あまりの暑さと疲労でイライラしていた私は、母と険悪な雰囲気になりながら到着した。

そんな二人が金堂に入った瞬間、言葉を失った。

ピーンと張りつめた金堂の空気に、圧倒的な存在感の薬師如来

まるで過去にタイムスリップしたような感覚に陥り、私と母は息を飲んだ。

そして暑さと疲労はいつの間にか消えていた。

さっきまでケンカしていた母娘は、ただ静かに金堂の中を歩いた。

金堂を出たと同時に2人して

「凄かったね。思わず黙っちゃったよね。」

と驚いた。

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伊勢神宮

今回見たPrime Japan 日本の心に出会うでは、特に伊勢神宮に心惹かれた。

平安時代西行伊勢神宮を訪れた際、神を感じて涙を流したという。

なにごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる

「ここにどんな神様がいるかはわからないけど、畏れ多くてありがたく、思わず涙がこぼれる」という意味の歌で、本当に西行が詠んだ歌かはわからないという説もあるようだが、この場所に訪れるとこのような気持ちになるのは分かる気がする。

日別朝夕大御饌祭

朝と夕方に神様に捧げる食事を用意するお祭り、日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)。

調理に使用する火(忌火)は、神職が古代さながら火鑚具(ひきりぐ)と呼ばれる木の道具を用いて人力で起こす。

御水は外宮神域内にある上御井神社から毎日汲んでお供えされ、日々奉られる神饌(しんせん)は御飯三盛、御塩、御水、乾鰹、鯛、海藻、野菜、果物。

それらの神饌や神饌を盛りつける素焼きの土器は、全て神宮の中で用意しているんだそう。

この儀式は1年365日、1日も欠かすことなく1500年に渡って続けられている。

ナレーションでは常盤貴子さんがさらっとこのことについて語っていたが、私はとても驚いた。

1500年1日も欠かすことなく???

なんて途方もない継続。

日本が自然災害に襲われた時も、戦争が起きた時も、ずっとずっと続けられてきたなんて。

伊勢神宮は、この世とはまるで別空間の場所だ。

 

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まるでこの世とあの世の境目

西行がこの地に神様を感じて涙がこぼれたのもうなずける。

私はまるでこの世とあの世の境目のような場所だと思った。

神も自然も人間も、生きている者も死んだ者も全てが交わるような空間。

 

 

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私は伊勢神宮には訪れたことはないのだけど、死ぬ前に必ず訪れたい。