NHKドキュメンタリー - BS1スペシャル「欲望の資本主義2018~闇の力が目覚める時~」を見た。
私はセミリタイアして、株式投資を本格的に始めるようになって、投資や経済や歴史、地政学の本を読むようになったのだけど、知れば知る程、お金の力と怖さを感じるようになった。
だから投資の知識以上に大事なのが、自分とお金との距離感(執着)だと思っている。
投資をしていると、資産が増えたり減ったりと一喜一憂する機会が多い。
日々増えた減ったと喜んだり悔しがったりするために、自分は生きているのだろうか?
たくさんお金があるから幸せというわけでもないし、常にお金に支配されて生きるのも窮屈だ。
だけど、お金がまったくないと私は生活できない。
だから大事なのは自分に必要なお金を把握することと、見えない先の将来の不安との付き合い方だと思う。
そして世間やマスコミに煽られないためには、過去の歴史や経済の仕組みを知ることも大切。
モノより心?
株価は上がっているけど、私は景気が回復したように感じない。(今のところ)
今の世の中は便利なモノやサービスが増えたけど、需要と供給のバランスはどうなんだろう?
断捨離がブームになったり、好景気を経験していない、給与が上がらない時代に生きている若い世代は、モノへの執着が減って当然だ。
果たして、資本主義は限界に近付いているのだろうか?
この先どうなるかは私にはわからないけど、個人の自由のない社会主義や共産主義の世界はイヤだ。
資本主義は、自壊する。その成功ゆえに、自ら壊れる。
ヨーゼフ・A・シュンペーター
お金と価値
セミリタイアして、毎月の支出は減っている。
無理して節約をしているわけではない。
ただ、モノやサービスに対する価値をよく考えるようになった。
(なんせたくさん調べたり考える時間はある。)
すると自分に必要なモノやサービスって、意外とそんなにないとわかった。
たとえばスキンケア。
会社員時代は某外資系メーカーのモノを利用していたのだけど、今は近所のドラッグストアで売っている500円くらいのワセリンを塗るだけ。
矢口真里のシンプル美容法に高須院長が太鼓判「肌と肛門のお手入れは同じでいい」 | 女子SPA!
若いうちは放っておいても、水分も油分も十分キープできる。年とってきて水分が足りなくなったら、ちょっとだけ保湿してあげればいい。保湿といっても、特別な化粧品はいりませんよ。ワセリンでも塗っておけば十分。
高須院長のコメントを読んで試してみたら、なんのトラブルもなく肌の調子もすこぶる良い。
今まで高いお金を払って、化粧水、クリーム、美容液、アイクリームでお手入れしていたけど、たまに肌の皮がむけるという事実からは目をそらしていた。
会社員時代は考える時間と心の余裕もなかったから、高いお金を払えば綺麗な肌になれると思っていたし、スキンケアには化粧水とクリームと美容液が必要だと思い込んでいた。
母にこの話をすると、「そういえばおばあちゃんが入院して、肌が乾燥して大変だった時、看護師さんにワセリン買っといてくださいって言われたわ。」と言っていた。
化粧品メーカーがいい成分が肌に浸透しますという売り文句も、よくよく考えるとおかしいんだよね~。
だって、人間の肌はいい成分だけ浸透するものなの?
なんでも浸透するなら、悪い成分も浸透するということでしょ?
そんなことになったら人間の肌はとんでもないことになるし、そもそも化粧なんてできるはずもない。
肌にはきちんとバリア機能があって、スキンケアをしようと思ったら、ただ保湿に気をつければよいだけだとわかった。
スキンケアの支出額を比較すると、50倍もの金額の差があった。
この金額の差には、パッケージ、ブランド力、化粧品会社の人件費や開発費や店舗などの家賃、高いモデル料が詰まっている。
当時はそれにワクワクして夢を見させてもらったのだから後悔はないのだけど、今はワクワクもしないので買うことはない。
でもそこに価値を求める人もいるし、それはそれでよいのだと思う。
価値観は人それぞれだから。
だからこんまりさんの「ときめくモノだけを残す」片づけは、日本のみならず海外でも受け入れられたのだと思う。
あとは世間体や見栄、考えたり調べるのが面倒くさいといった支出をなくすこと。
これだけで、私の場合支出金額は結構減った。
時間も大事な資産
会社員時代は考えたこともなかったけど、自由な時間があるというのは、自分にとっては大きな資産。
今年40歳になるので、その価値は益々上がる一方。
自由な時間をどう使うかはその人次第だけど、私はお金の支出を減らしてでも手に入れたい資産。
その時間で本を読んだり、猫と遊んだり、大事な家族と過ごしたり、旅に出たり。
でもその価値も人それぞれ。
誰かに強制することでもないし、強制されるものでもない。