植松努さんの『空想教室』を読むと元気になる!

『となりの読書会。』さんのブログを読んで、植松努さんという方を知った。

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Hope invites | Tsutomu Uematsu | TEDxSapporo

『となりの読書会。』さんの記事に植松さんのTEDの講演の動画があったので見てみたら、感動して最後は涙が止まらなかった。

この方の本を読んでみたいと思い、好奇心を“天職"に変える空想教室読んでみたのだけど、この本も動画同様とても素晴らしかった。

植松さんは北海道の小さな町工場でリサイクルのパワーショベルにつけるマグネットを作りながら、ロケットの開発も行っている。

今日は植松さんから元気をもらった言葉をまとめてみる。

自分で考えて自分でやってみる

いきなり「してもらおう」と思わず、まずは自分で考えて、自分でやってみる。これは人が生きていく上でとっても大事なことです。自分が「できない」ままだと、誰かに「してもらう」しかなく、その人にいつまでもお金を払わなければならないからです。

私は『人生フルーツ』という映画を観て、自給自足に興味が出た。

将来自分が食べるものの半分、できれば1/3は自給自足したいと思っている。

今年はプチトマトを育てることに挑戦する予定。 

お金があるから手に入るのではなく、作った人が売ってくれているから

なくなるお金ではなく、なくならない知識をためる

1945年、突然ソビエトという国が攻めてきます。(中略)ばあちゃんはなんとか逃げ延びたけども、日本に帰ってきたときには、がんばって貯めたお金が全部紙くずになっていたことを知ったそうです。だから、ばあちゃんは小さいぼくに教えてくれました。お金はくだらないよ。一晩で価値が変わることがあるからね。だからお金があったら、貯金なんてしないで、本を買いなさい。知識を頭に入れなさい。それは誰にも取られないし、価値も変わらない。そして、新しい価値を生み出してくれるから。

私が今生きている日本は安全で、お金は永遠に変わらない資産のようにも思える。

でも歴史の本を読むと、日本は敗戦後預金は封鎖され、今まで預けていたお金は出金できなくなり、新しい円になって旧紙幣が使用できなくなり、預けていた資産の価値がゼロになった歴史もある。

随分前のことのようにも思うが、実際には私の祖父や祖母が子供の頃の話だ。

(当時の人はよくここまで日本を成長させたものだ。仏間に飾られているご先祖さまの写真を見るたび、感謝の気持ちでいっぱいになる。)

お金ももちろん大事な資産ではあるけど、それだけに価値を求めるのは危険だ。

さらにばあちゃんは「お金は、゛自分の知恵と経験"のために使ったら、貯まり続ける」と教えてくれました。

昔の人たちの「努力の階段」を登る

たとえばぼくが本を読まずに、勇気を出してキュリー夫人と同じことをやったらおそらく死にます。(中略)ぼくたちがロケットエンジンの試験をおこなって、誰も死ななかったのは、過去に命を落とした人が記録を残してくれていたからです。本には、そんなすばらしい人間の努力と命が詰まっています。(中略)ぼくたちがすべきことは、知識を詰め込むことではなく、昔の人たちの「努力の階段」を登っていくことです。

私は学生の頃、ほとんど学校の勉強をしなかったけど、一つだけあの頃の自分にアドバイスできるなら、「もっと本を読んで、自分の頭で考えて」と伝えたい。

本は自分の知らない世界や考え方をたくさん教えてくれる。

自分の見える身近な環境だけがこの世の全ての世界と思わないでほしい。

本には国や時代を超えた様々な人の考えがある。

お金がなければ図書館もあるし、小説などのフィクションの世界だけでなく、ノンフィクションの世界や世の中の仕組みの本もたくさん読むこと。

そして読むだけでなく、日記でもなんでもいいからアウトプットする習慣を身につけて、自分の頭できちんと考えること。

親や周りの大人、学校の先生が言うことだけが全てではない。

自分の頭で考えて行動したことが、将来自分の財産になるはずだから。

でも残念だけど゛自分で考えて、自分でためしたこと”というものは、なかなか他人に信じてもらえません。応援してもらえないし、ときにはバカにされたりもします。でも気にしなくていいんです。そういうものなんです。

失敗したらどうするかいっぱい考える

ただ残念なことに、どれだけ準備をしても失敗するんです。大事なのは「なんで失敗したんだろう」「だったら次はこうしてみよう」という言葉をかけ合うことです。

以前勤めていた会社は、某メガバンクの営業の方と話す機会が多かったのだけど、その方は「一回でも失敗すると終わりです。それで出世の道は断たれるので、いかに目立たず余計なことをしないで生き延びるかが大事。」とおっしゃっていた。

なんとも息苦しいが、これが日本の社会の現実だろうとも思った。

私と同じように会社を辞めて一人で仕事を始めた子は、「日本は一回でも失敗したら全て終わりという雰囲気があるから、チャレンジしようと思う人も少ないのだと思う。失敗しても次があると思える社会だったら、今のように閉塞感のある社会にはなっていないと思う。」と言って会社を興した。

家庭でも仕事でも学校でも、なんらかしら失敗はあるわけで、一番大事なのはその後どうするかだ。

なんなら成功することより、失敗したあとどう立ち向かうかの方が人生では大事なことだと思う。

失敗を受け入れないと、新しいものは生まれない。

余計なことをやってみる

もう物が行き渡っているというのに、もっと売るためにはどうしたらいいでしょうか。といっても簡単ですね。はじめから壊れやすく作ればいいのです。そうやって消費を強制すればいい。(中略)残念なことですが、゛安い×たくさん”の企業は、わざと壊れるものを作ることによって、仕事を無理やり作りだすことしかできないのかもしれません。

私はセミリタイアして、考えたり調べる時間が増えて今まで当たり前だと思っていた消費を減らした。

今の日本人はみな忙しくて時間に追われて、考える時間がなくなっていると思う。

日本は人口が減少してこの先大変なことになると思われているけど、大変なことばかりだろうか?

私は悪いことばかりではないと思っている。

今まで当たり前だと思って消費していたモノやサービスは実は必要ないモノというのも結構ある。

そういったモノが一旦淘汰され、考え直すときがきている気がする。

そしてもう一度時間に余裕ができる人が増えて、「考える」人間が増えれば、日本はもっと良い方向へ進んでいけると期待している。

 ロボットに負けないためには、なにが必要でしょうか。それは「考えること」です。これからは「考える人」が増えればいい。

 

この本には、他にも元気が出る言葉がたくさんある。

私はこの本を読んでたくさん元気をもらった。

迷っている子供や大人の人にぜひ読んでもらいたい本だ。 

ちなみに今AmazonKindleでは『50%OFF以上』エッセー・随筆フェアが行われていて、この良書がお求めやすく手に入る。(2018年2月1日まで)

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ぼくたちはたった一回の人生をぶっつけ本番で生きています。なんのために生まれてきたのでしょうか。人のいうことを聞くために、あきらめるために、「おれの人生しょせんこんなものか」と思わされるために、ショッカーに生まれたのでしょうか。違いますね。ぼくたちは知恵と工夫で、世界を救うために生まれてきました。