【書評】『働かないアリに意義がある』を読んだ

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働かないアリに意義がある (中経の文庫)を読んだ。

タイトルに惹かれて読んでみたのだけど、アリやミツバチの生態って意外と面白い。

若けりゃ子育て、年を取ったら危険な仕事

アリやハチは若いうちは幼虫や子供の世話をして、その次に巣の維持に関わる仕事、最後は巣の外へエサを取りに行く仕事をするという共通のパターンを示すそう。

(年齢に伴う労働内容の変化を「齢間分業」と呼ぶそう)

これは種の生存率を高めるためで、人間から見ると無慈悲に見えるような行動も、合理的なら採用するのがアリやハチの社会性生物の世界。

(人間はアリやハチとは違って高度な学習能力や知能があるので別の形で進化してきた)

余力が大事

この本のタイトルにある「働かないアリ」は、「ただ怠けたいアリ」ではなく、「働く意欲はあるアリ」のことだそうだ。

予測不可能な世界で生きている生物にとって、突発的に起きることに対応する者がいないということは、コロニーの死を意味する。

そのため、「余力」すなわち「働かないアリ」も大事な存在なんだそう。

ちなみに7割ほどのアリは巣の中で何もしておらず、働きアリの2割ほどはずっと働かないそうだ。

それでも「働かないアリ」にはちゃんと存在意義がある。

アリの世界っておもしろいな~。 

私が今小学生だったら、夏休みの自由研究のテーマは間違いなくアリ!