中野信子さんの努力不要論――脳科学が解く! 「がんばってるのに報われない」と思ったら読む本を読んだ。
中野さんの著書を読んだのはこれが2冊目。
以前読んだ「脳内麻薬」が面白かったので、いつか別の著書も読んでみようと思っていた。
「努力」という言葉を聞くと、元AKB48の高橋さんの「努力は必ず報われる」が思い浮かぶ。
「その言葉が全員に当てはまるわけないだろう」と思い調べてみたら、高橋さんはこの名言で首を絞められたこともあったそうだ。
中野さんの本に、明石家さんまさんの「努力は報われると思う人はダメ」という話があった。
「好きだからやっているだけで終わっといた方がいい。報われるんだと思うと良くない」
さんまさんはそう発言されたそうだけど、私もそう思う。
これは2014年の発言らしいのだけど、「明石家さんま 努力」でググってみると、さんまさんは2017年にも「努力」について話している。
そのときは「努力するのは当たり前にした方がいい」と話している。
ちなみにこの記事には横浜市が2016年に行った市民意識調査が掲載されているが、この30年余りで「努力は必ず報われる」と思わない人が増えているそう。
前置きが長くなってしまったけど、これから中野さんの「努力不要論」の中で気になったところをまとめてみる。
努力は人間をダメにする
無駄な努力や報われない努力をしないためにはどうすればいいか?
中野さんの提案する答えはとてもシンプル。
目的(目標)と、それを達成するための戦略を立てる。そして、タスクを一つひとつ処理していくだけです。戦略をきちんと立てることが最重要です。
これ、以前読んだアパホテルの元谷社長の本にも書いてあった。
元谷社長は「夢」ではなく、きちんと戦略を練ることの重要性を語っていた。
中野さんは、「努力というと普通の人は、苦労した分だけ成果が出る、と思い込まされているのではないでしょうか?」と言っている。
30代半ばまではそんな風に思っていた私。
前の会社を辞めるまでは仕事に対してそういう意識で臨んでいたけど、これ以上やると「体壊す」と思って私は辞めた。(もちろん辞めた理由は他にもあるけど)
体や心に不調を抱える人が多くいる会社から離れることで、その考え方もおかしかったと気づいたわけだけど、努力している自分は偉いと勘違いしていたのよねぇ、当時の私は。
中野さんによると、「努力している自分」というのはとても中毒性の高いものだそうで、「努力している自分」に喜びを感じている人は、倫理的に悪いことをする傾向が高い研究もあるそう。
ある行為を我慢するという形の努力をすると、ヒトは快感を得ます。そして、自己評価が高まってしまい、かえって逸脱した行動をとるようになってしまうのです。
おそろしや、おそろしや。
自己犠牲的な振る舞いを他者に強要したり、あるいは自身も寝てない自慢とか病んでる自慢をしたりという人も努力中毒の典型です。要するに、滅私奉公を良しとするのです。自分を殺し、自分を犠牲にして目的を達成することを尊ぶ。滅私奉公を是とする気風は、このようにして起こっていきます。
こういう人、前の会社にたくさん居たな~。
そして自分もいつの間にか取り込まれてしまった。
まるでゾンビのように感染していくんだよね。
そしてこの問題を解決するには、こういう人から離れるか関わらないようにするしかないのよね。
人間は努力より遊びが必要な生き物
1998年に、大人の脳の中でも新しく神経細胞が生まれることがわかったのですが、せっかく新生した神経細胞も、新しい刺激が入らないと死んでいってしまうのです。新しい刺激というのはヒトが楽しいと感じられること、つまり遊びのことです。遊びは文字どおり、脳の栄養源といってもいい。ヒトは、努力よりずっと、遊びが必要な生き物なのです。
遊びましょう、皆さん!
楽しいという刺激を脳にたくさん与えよう!
格差を生み出すのはお金ではなく発想力
格差社会だ、ワーキングプアだと騒いでいる人たち、あるいは当人は、実際に貧困だというよりも、発想力が貧困なのではないでしょうか。
日本ほど格差のない社会ってないと私は思う。
世界一だと言われているアメリカだって、弱肉強食の厳しい世界。
お隣中国なんて、ほんの少しの富裕層と後は奴隷のようなたくさんの国民を抱える独裁国家。
私はありがたいことに戦争の経験のない世代。(今のところ)
平和で安全な日本に生まれただけで勝ち組だと思っている。
(日本のパスポートは世界最強だし)
パレスチナ人にもレバノン人にも何度も言われて事があるのは「日本の様な強いパスポートを持っている貴方には、私たちがどんな思いで必死に欧米国籍取得しよーとするか決して分からないですよ。国民を守る力も意思もある先進国にいつでも帰れる日本人には絶対永遠に理解できないよ俺たちのことなんて」 https://t.co/iFOXc4GtI4
— ウム・クルトゥム (@Palmyra_Zanobia) 2018年7月4日
「格差社会」だと不満を言う人は、中野さんのおっしゃる「発想力」こそ貧困なのだと思う。
格差がある、という言葉で大衆を煽りたてる人が後を絶たないのは、大衆がそれに騙されやすいという性質を持つからです。選挙で得票数を伸ばしたい政治家、本を売らなければならない文化人はそれを巧みに利用することがあります。(中略)考えること、知恵を使うことを放棄して、煽動する人たちの思うままに煽られ、搾取されている人が日本にこんなにいるのだなあと考えると、やっぱり気分はあまりよくありません。
ネットや本でいくらでも情報や知識を手に入れられる今、「格差社会」だと不満ばかり言う人は「格差」を使ったペテンに騙されないように注意した方がいい。
財務省「日本の財政を家計に例えると借金は5,379万円!子供に莫大な借金を残しいつか破産してしまう危険な状況です!」(※動画)https://t.co/jCMb78g1mV
— Share News Japan (@sharenewsjapan) 2018年8月6日
そもそも何故、複式簿記にしないか?疑問満載でしょう。単式簿記採用国は何処と何処です。国民を欺ける時代でないでしょう‼️財務官僚の能力の問題ですか⁉️
— 心配性の田舎育ち (@kangenpapa) 2018年8月6日
キャッシュフローと貸借対照表の負債の部の一部だけを見せる。家計ではなく企業に例えて、貸借対照表を開示しよう。
— うに梅 (@uniume) 2018年8月6日
消費税あげさせようと、必死やなw
— 配達人.JP台湾朋友🇯🇵🇹🇼 (@eAUAfy2kLUjmJRw) 2018年8月6日
格差のせいにしたい気持ちはわかりますが、格差のせいにしたら終わりです。(中略)時代のせいにしても無意味ですし、その判断は、将来の可能性を奪うという点で、無価値どころかマイナスの価値を持つからです。
中野さんおもしろいわ~。
また別の本も読んでみよう。