今年の春、東京から遊びに来た友人を連れて宮島を案内したのだけど、そこで見掛けたお地蔵様がとても可愛いかった。
いつか仏像に関する本を読もうと思って以前買っていた仏像に恋してをついに読了。
読了といっても、可愛いイラストのコミックなので読みやすい。
著者の真船きょうこさんは、京都の美大を卒業後グラフィックデザイナーとして会社勤めの後、この本で漫画家デビュー。
真船さんが仏像を好きになったキッカケは、大学の授業で東寺の仏像に一目惚れをしたのが始まりだそう。
実は私もこの東寺にある立体曼荼羅には思い出があって、20~30代の頃、京都が好きでよく出かけていたのだけど、ある年の夏、母と二人で旅行したときのこと。
京都は盆地のせいか夏はとても暑い。
親子二人旅ということもあってお互い気を遣うこともない。
暑さと歩き回った疲れもあったせいか、段々険悪なムードになる2人。
そんな中、京都駅近くにある東寺に向かった。
お互い言葉を交わす余裕もない中、講堂の中に一歩足を踏み入れた瞬間。
外の暑さとは対照的に、少しひんやりとした講堂の中は、時の概念すらないような厳かな空間。
私は思わず息を飲んだ。
そして講堂内にある仏様、一体一体食い入るように全て見て周った。
圧倒され、講堂の中では一切言葉が出てこなかった。
母と講堂を出た瞬間、お互い「なんか凄くない?」と、興奮して感想を述べ合った。
ついさっきまで険悪ムードであったにも関わらず、そんなムードはどこ吹く風。
私は後にも先にもあのような空間を味わったことはないので、今でも覚えている。
ちなみに東寺にある、私が圧倒された仏様たちは、「立体曼荼羅」と呼ばれているそうで、2Dの絵の曼陀羅を3D、すなわち立体で表現しているそうだ。
プロデュースしたのは弘法大使(空海)だそうだけど、空海さんマジ凄い!
(この本を読んで、この曼陀羅の下敷きがあるのを知り、調べたら通販していたので思わずポチりそうになった。)
仏像の中
この本を読んで知ったのだけど、像の中にはお経は水晶、歯や脳らしきものなど入っているそう。
(てっきり空っぽだと思っていました)
作られた時代によって作り方は違い、筋肉ムキムキの仏像もある。
ちなみに、国内にたくさんある仏像の中で作者がハッキリしているのはほんのわずかだそう。
私が気になった仏像
空也上人像
私が気になったのが六波羅蜜寺にある空也上人立像。
空也上人は平安時代に六波羅蜜寺を開創したお坊さん。
口から小さい仏像が「南無阿弥陀仏」と唱えているのが可愛い♡
仏像の世界は奥が深い。
仏像に関する別の本も読んでみたい。
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