【書評】『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

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以前『おひとり様のふたり暮らし』を読んだことがあるのだけど、私はどうも女性のふたり暮らしに興味があるようで、今回は阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らしを読んでみた。

阿佐ヶ谷姉妹といえば、とんねるずのみなさんのおかげでしたの細かすぎて伝わらないモノマネ選手権で有名になりましたよね。

たしか由紀さおり姉妹のモノマネをされていたと記憶してますが、つい先日行なわれた「女芸人No.1決定戦 THE W」では優勝もされています。

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阿佐ヶ谷姉妹のおふたりは、容姿が似ているけど、本当の姉妹ではなく、苗字ももちろん違います。 

左のサングラスをかけているのが妹のボケ担当ミホさん。

右が姉のツッコミ担当エリコさん。

この本はおふたりがリレー形式で書かれたエッセイなのだけど、たまにお互いそれぞれ相手に対する愚痴もこぼしつつも、嫌味がないので読んでいて不快に感じない。

エリコさんのおっとりとミホさんの猫のような性格が合うんでしょうね。

「人生中盤にさしかかる独身女性2人が、6畳1間のアパートで同居している」 という事が、様々な形で不思議がれ、とうとうそれを書いてみませんか、というお話しにまでなりました。(中略)男性とのご縁にはあまり恵まれなかったけれど、お煎餅屋さんはじめ、お隣の大家さん、周りのご近所さん、これだけ良いご縁に恵まれたのだから、これ以上何かを望んだらバチが当たりそうです。

(引用 阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

好み

ふと目が覚めると、オレンジの常夜灯のみの薄暗い部屋に「ハンニバル」をじっと見つめるみほさんの顔だけが、画面の光で青白く浮かんでいたりして、めちゃくちゃ怖い時があります、あれは四十路女の心臓に悪いのでやめてほしい。

(引用 阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

好みが違うふたりが6畳1間で暮らすのだから、いろいろ不便もあるよね。

コメディやヒューマンドラマが好きなエリコさん。

打って変わって幸せな映画は見ないミホさん。

ジブリ作品で言うと、『風の谷のナウシカ』が好きなエリコさん。

『もののけ姫』が好きなミホさん。

(私は『風の谷のナウシカ』派!)

お互い自分の部屋があればこのような問題はないのかもしれないけど、東京は狭いし家賃も高いし、同居するのも大変だよね。

(ちなみに今は隣同士のお部屋でそれぞれ生活されているよう)

「みほさま」「エリコ過多」

「だって『みほさま』なんだから仕方ないでしょう」と言うと姉が「…そうねぇ『みほさま』だものねぇ」と納得するのです。姉に言わせると、私はひとりっ子で大事にされて育ったので、どこか姫さま気質があるようで、姉より私の方がえらいと思っている、私の方が敬われるべきだと思っている感じが時々出るようです。その気質を『みほさま』と2人の間で呼んでいます。

 (引用 阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

「ああ、お姉さんが多いわ~『エリコ過多』だわ~」と、何やらオリジナルな造語を持ち出して、直接的にひとりになりたいアピールをしてくるようになってきました。

  (引用 阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

「みほさま」

「エリコ過多」www

ちょっとした不満も、こうした造語で笑いにしつつも、自分の不満を溜めない。

いいわぁ。

ちなみに私もひとりの時間は絶対欲しいので、みほさまの気持ちはよくわかる。 

家族であれ、友人であれ、一緒に暮らすのであればほどほどの距離感が大切ですね。

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