【書評】与沢翼さんの『ブチ抜く力』

2014年に、経営していた会社を法人税滞納で解散させた私は、文字通り無一文になり、日本を去って公の場から姿を消しました。
かつて「ネオヒルズ族」「秒速で1億円稼ぐ男」などと世間からもてはやされていた矢先の出来事で、まさに天国から地獄への転落でした。
おそらく世の中の誰もが「与沢翼はもう終わった」と確信したはずです。
しかし、2018年になるまでの4年間に、さまざまな結果を残してきました。

◆仮想通貨に1億3500万円を投資して3か月で27億円にし、そのうち14億円を利益確定して出金

◆65日間で91.2㎏から69㎏まで22㎏のダイエットに成功

◆世界各地に計40戸、総額45億円分の不動産をすべてキャッシュで購入

◆世界有数のプライベートバンクBank of Singaporeに口座を開き500万ドル(およそ5億5000万円)分の社債を購入したり、掛け金5億2000万円、保障32億円の生命保険に加入

これらは海外に出てからの結果の一部ですが、これらの結果を「最短・最速」で獲得してきた原動力が、本書のタイトルでもある「ブチ抜く力」です。 

ブチ抜く力を読んだ。

天国から地獄へ落ちた男がどのように這い上がってきたのか興味があった。

情報商材で財を成しただけのことはあり、人を鼓舞する文章を作るのがうまい。

私は地獄から這い上がる人間のメンタリティーにずっと興味があって、そこらへんのことがもっと書いてあるかと期待したが、そちらは少なめだった。

とは言え、この本からも彼の強いメンタリティーは読み取れる。

今日は参考になったところや共感したことをまとめる。

ブチ抜いた存在

例えるならば、それは飛行機の離陸と同じです。飛行機で一番難しいのは、離陸時と着陸時だと言われています。一度、地上から重い機体がフワリと浮き上がり、空気抵抗の尽く内高々度の上空まで上がれば、その後は安定した飛行が可能になります。

ブチ抜くーそれは、まさにこの飛行機の離陸と同じことなのです。

(引用 ブチ抜く力

彼の主張は極端に感じられるかもしれないが、全てを読んでみると、常にストイックでやれと言ってるわけではない。

力を入れる部分、抜く部分の見極めが鋭い彼は、初動の大切さを分かっている。

だからこそ、『ブチ抜く』というキャッチ―な言葉を使っている。

多くの人は「大きな目標は時間をかけてコツコツやらないと実現できない」と思っているかもしれませんが、実は違います。全くの逆なのです。確かに長期で計画を立てた方が自分への負荷は小さくなるため、簡単に目的を達成できそうな気がします。(中略)でも、これこそが落とし穴です。長期的な目標は、負荷自体が小さい代わりに、とても道のりが長いので、実現するには超越した自己管理能力と継続力、そして強い意志の力が必要になります。コツコツ継続する資質のない普通の人間が長期目標を立てた場合、ほとんどの場合は途中で挫折します。そして多くの人間はコツコツ継続する修正など本来的に持っていないのです。

(引用 ブチ抜く力

短期間だからこそ人は集中できる。

モチベーションが高いうちにストイックに行動して、突き抜けた方がその後が楽で、正しい方法論にも辿り着きやすいよというのが彼の考え。

何度も言いますが、人の決意は長期間持たないからです。また、同じ環境が自分に続くとも限りません。ストレスのある状況がいつやってきてもおかしくないのです。(中略)やる時は最短・最速で一気にやって、後からゆっくりやっていく。離陸後の安定飛行時には、もはや強大なエネルギーは必要としません。初動を成功させれば後は楽にやっていけます。このスタイルこそが最強だと、声を大にして言いたいと思います。

(引用 ブチ抜く力

成功したいなら人の意見は聞かない

失敗を恐れずに自分で方法を決めて、試す事が大切です。安易に他人のアドバイスに従い失敗しても、その他人を恨むか信頼できなくなるぐらいで、得られるものなど皆無、時間の無駄です。特に家族や親友、恋人といった身近な人からの意見に対しては、より注意が必要です。身近な人たちは、あなたが失敗する事を心配し、できるだけリスクを最小限に抑えようと親身になっているからこその意見なので、ありがたいものではあります。でも、多くの場合は、最も無難でローリターンなアドバイスになりがちです。ですから身近な人からのアドバイスで規格外の結果を出すのはほとんど無理です。

(引用 ブチ抜く力

これこれ!

大人になっていいことの一つが、人生の全てを自分で決断できるってこと。

学生の頃はなかなかできなかったので、自分で決断して生きていくのが今はおもしろい。

死ぬ事以外リスクじゃない

私自身、これまでに何度となく失敗を繰り返してきました。その度に、「取り返しのつかない事をした」「もう人生が終わった」「こんな事やらなきゃよかった」と何度となく思いました。でも、一度起きた事はもう巻き戻せません。その失敗から何かを学び、次に繋げる事しかできないのです。今になって振り返ると、「あの失敗があったからこそ、今の自分がある」とつくづく思います。取り返しがつかないほどの失敗なんて、人生には実際にはほとんどないのです。私はよく「死ぬ事以外リスクじゃない」と言ってきましたが、それは真実でして、生きてさえいればどんな挽回も可能です。

(引用 ブチ抜く力

www.writetoforget.com

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死の淵から蘇った星野くん、地獄やどん底から這い上がってきた高須院長や植松さんにホリエモン。

復活後は更に最強になっている。

与沢さんが言うように、生きてさえいれば挽回可能だ。


星野源 - 地獄でなぜ悪い【MV & Trailer】/ Gen Hoshino - WHY DON'T YOU PLAY IN HELL?

星野くんの『地獄でなぜ悪い』の「ただ地獄を進む者が悲しい記憶に勝つ」という歌詞が好きなのだけど、地獄に落ちたって、どん底に落ちたって、這い上がってくれば更に強くなれる。

成功だけを続けられる人間は、誰もいません。失敗をしない人間はいないのです。失敗から何かを学ぶ。失敗するのは当たり前。それを織り込んで、どんどん積極的に種を蒔き、失敗を積み重ねていって欲しいと思います。最高の失敗を続けたら、それがきっかけとなって、あなたは近い将来、きっと自分の望んだ成功者になれているはずです。失敗は将来のあなたのための宝です。

(引用 ブチ抜く力

 

人から何を言われてもブレない、炎上しようがお構いなし。

この図太いメンタリティーで這い上がってきたんだろうな。

いろんな噂や賛否両論のある彼ですが、人を惹きつける言葉やカリスマ性はまだまだ健在です。