【書評】世間とズレちゃうのはしょうがない

養老先生と伊集院さんの世間とズレちゃうのはしょうがないがおもしろかった。

戦争の経験のある人には敵わない

親父に「戦争が終わったとき、うれしかったの?」と聞いたら「うれしくなかったことはないんだけど、うれしいとかいう感情じゃなくて、もっとすごいことなんだ」と言うんです。そのとき言われたのは、「おまえ、今まで習ってきた教科書が全部ウソだと言われたらどう思う?」

(引用  世間とズレちゃうのはしょうがない

これは高校の頃の先生も言っていたのだけど、その頃のわたしはいまいちわからなかった。

でも40歳過ぎた今なら、キツイよなぁと思う。

おびえながらもやっとフィットしてきた世間の価値観自体が真逆になっているようで戸惑っています。特にここ最近、終戦ほどではないけれども社会の価値観が激変したと思うんです。「わがままを言わない」とか「他人に迷惑をかけない」とか「苦労したら報われる」とか「我慢した分幸せになれる」みたいな価値観がずっとありましたよね。つまりこれまで美徳とされてきたことが思いっきり変わり始めたように思うんです。僕がコンプレックスを感じながらも、それでもずっとどこかで信じてきた価値観のはしごが外れるというのは、初めての経験なんですよ。それでも僕にまだ耐性があったのは、その価値観から早々とドロップアウトしちゃったからなんです。

僕よりもきついのは、我慢して我慢して、ちゃんと積み上げてきた人たちだと思う。

引用  世間とズレちゃうのはしょうがない

今の40~50代の人、こういう人多いのではないだろうか?

中野信子さんの「努力不要論」を読んだときも書いたのだけど、さんまさんの「好きだからやっているだけで終わっといた方がいい。報われるんだと思うと良くない」スタンスがいいのだろうと思う。

コロナで世界中が混乱に陥って、何が起こるかわからないを実感した今、「自分自身を使い切った」と思って命を終えたいと思うようになった。

www.writetoforget.com

このブログを書いたときはまだそうは思えなかったけど、今は希林さんや有元さんの言葉をよく思い出し、自分もそうしたいと思う。

どんな時代が来るかわからないけど、しっかり運動して身体を動かして、身体にいいもの食べて、きちんと寝て、しっかり生きて死のう。